コロナ禍におけるグルタチオンの減少は、免疫力にとって深刻な事態です

グルタチオンは、細胞内の抗酸化物質として最も主要なもので、

グルタミン酸、システイン、グリシン(いずれもアミノ酸)

から成るトリペプチド(化合物)である。

細胞膜上にあるグルタチオン・S-トランスフェラーゼという

酵素によってシスチンを合成して、細胞内のグルタチオン濃度を高めると

細胞内の活性酸素や有毒物と結合(抱合)して自ら細胞外へ排出することで、

細胞を解毒してしています。

私たちの生命維持にとって、最強の抗酸化物質であり、

欠かすことのできない成分です。

とりわけコロナ禍において、ウイルスに侵されにくい免疫力の維持に

重要な役割を果たす可能性がエビデンスとして示唆されています。

2011年の研究では、血中グルタチオン濃度が低いと、

以下の疾患を引き起こしやすいことが示されています。

  • 急性肺損傷/急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
  • 慢性気管支炎
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 嚢胞性線維症
  • 特発性肺線維症(IPF)
  • 多様な細菌・ウイルス感染

今のところ肺気腫や慢性気管支炎を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)には、

治癒する薬剤がないと言っていいに等しいのが実情です。

グルタチオン濃度の低下は、COPDを始め、

ほぼ全ての慢性疾患に関連があるとされています.

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