COPD（肺気腫＋α） とは？

COPD（慢性閉塞性肺疾患）は、主にタバコの煙などの有害物質を長期間吸い込むことで肺に炎症が起こり、うまく呼吸ができなくなる病気です。

この病態は、肺胞破壊による肺気腫と細気管支などの炎症によって末梢気道が狭くなることの2通りの病変によって起こります。

肺気腫は、肺胞（小さな空気の袋）と呼ばれる肺の組織が壊れて空気の出入りが悪くなり、肺の中に空気がよどんで溜まっている病気です。

一方、COPDは、この肺気腫と空気の通り道である気管支や細気管支の炎症がさまざまに組み合わることで、息切れ、咳、痰などの症状が現れる病気です。

COPDにかかっている人は重症であれ軽症であれ肺気腫があることが多いですが、呼吸機能検査で異常があれば、肺CT検査で肺気腫がなくてもCOPDと診断されます。

一方、肺CT検査で肺気腫が見つかっても、呼吸機能検査で異常がなければCOPDと診断されることはありません。

一度COPDと診断されると完治することはありませんが、禁煙や薬物治療によって病気の進行を抑えたり、症状を緩和したりすることができます。

これは肺気腫でも同様です。