EPA・DHAとクルクミンの組み合わせは、
COPD・アトピー(アレルギー)・悪性腫瘍(ガン)
リュウマチ等の関節炎などに目をみはる驚きの効果が!
血液サラサラ成分としておなじみのエイコペンタエン酸(EPA)ドコサヘキサエン酸(DHA)は、
イワシやアジ、サバなどの青魚に多いオメガ3系の不飽和脂肪酸で、動脈硬化を防ぐことが、
よく知られるようになってきました。
アザラシを常食とするグリーンランドの原住民イヌイットの人たちは、
牛や豚を食べる本国デンマークの人たちより食べる肉の量は多いのに、
心臓病や脳卒中が少ないことが知られていました。
調べてみると、イヌイットの人たちはアザラシに豊富に含まれるEPA・DHAの血中濃度が非常に高く、
牛や豚といった飽和脂肪酸に多いアラキドン酸が、少ないことがわかりました。
このことから、EPA・DHAが動脈硬化を抑制することが示唆され、
その後、世界中の研究機関で、さまざまな研究報告がなされるようになりました。
このオメガ3脂肪酸とターメリック(クルクマロンガ)の活性成分クルクミンが
組み合わさると驚きの相乗効果があることが
2008年にオクラホマ州保健科学総合研究センター・医学部の研究報告で発表されています。
内容は、日本において化学療法による5年生存率がほとんどゼロに近いという膵臓ガンで、
オメガ3系のドコサヘキサエン酸(DHA)とクルクミンの組合せによるマウスの生体実験で、
腫瘍体積の減少が72%という驚異的な成果が出たことです。
ドコサヘキサエン酸(DHA)やクルクミンは、積極的に脳に影響を与えることができる!
また、2012年にカルフォルニア大学ロサンゼルス校の研究者グループによって
脊髄を損傷したラットの歩行能力テストを通じて行われた実験での成果が報告されています。
「通常の老化は、しばしば脊髄を圧迫して組織を傷つけ、脊柱管を狭くする。
手術は圧力を軽減し、さらなる損傷を防ぐことができますが、
それは細胞と神経線維の損傷を修復することはできません。
我々は、栄養補給によって脊髄が自分自身を治癒することができるか
どうかを探求したいと思いました。」
と治験責任医師ラングストンホリー脳神経外科の助教授が述べています。
実験に選んだ理由として、ドコサヘキサエン酸(DHA)は細胞膜への損傷を
修復することが示されているオメガ3脂肪酸であることとクルクミンは、
以前の研究において組織修復に関連しているという強い抗酸化物質で、
両方とも炎症を抑える働きがあるということです。
『脳や脊髄の仕事を通した長年の研究によって
ドコサヘキサエン酸(DHA)やクルクミンは、
積極的に脳に影響を与えることができることを示している。』と、
研究の共著者フェルナンド•ゴメス – ピニージャ神経外科の教授は述べています。
結果として「DHAとクルクミンはラットの神経機能を維持した
複数の分子メカニズムを呼び出すようです。
このことは食事療法によって変性疾患から身体を保護する上で
果たしている役割を理解するための刺激的な最初のステップです。」
そして「我々の調査結果におけるこの食事療法は、
病気に関連した変性を最小化し、
脊髄への損傷を修復できる可能性を示唆している。」と
ゴーメッツ教授が結んでいます。
この多価不飽和脂肪酸(DHA・EPA)と組み合わせた
クルクミンの低用量でも相乗的な抗炎症効果が発揮されると
ラトガースのアーネストマリオスクール、ニュージャージー州立大学、
がん予防研究のためのセンターの研究報告で明らかにされています。
「ドコサヘキサエン酸またはエイコペンタエン酸などの
多価不飽和脂肪酸(PUFA)は、炎症性エイコサノイド、サイトカイン、
そして活性酸素種(RSO)の産生を減少させることによる強力な抗炎症剤である」
「実験の結果、この多価不飽和脂肪酸(PUFA)と
クルクミンの組み合わせによって強力で、しかも非常に低用量で
リポ多糖刺激(LPS)誘発プロスタグランジンE2(PGE2)を抑制することができた。」
「この組み合わせはまた、
一酸化窒素合成酵素(iNOS)を抑制
シクロオキシナーゼ2(COX2)を抑制
リポキシナーゼ(5-LOX)を抑制
そしてホスホリパーゼA2を抑制
しかもヘムオキシナーゼ(HO-1)を誘導することが見出された。」
「本研究では、明らかにクルクミンと多価不飽和脂肪酸(PUFA)の
相乗的な抗炎症性および抗酸化ストレス作用を示している。」と
纏められています。
ほとんどの日本人が普段、口にしているリノール酸
あるいは牛や豚といった飽和脂肪酸によってつくられる
エイコサノイドは炎症性が強く働き、慢性的な病気を発症しやすいため、
とりわけ COPD、アトピー(アレルギー)、悪性腫瘍、リュウマチ等の関節炎
を患う人にとって、EPA・DHAとクルクミンの組み合わせは、
救世主的存在になる可能性を持っています。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一酸化窒素合成酵素(iNOS)
一酸化窒素合成酵素(いっさんかちっそごうせいこうそとは、窒素酸化物である一酸化窒素の合成に関与する酵素である。NOは単純な化学的構造を持つ分子であるが、常温において気体の状態で存在し、生体膜を自由に通り抜けて細胞情報伝達因子として機能する。NOはアポトーシス、血圧変動などの過程に関与する。NOSは常時細胞内に一定量存在する構成型NOS(cNOS)と炎症やストレスにより誘導される誘導型NOS(iNOS、NOS2)に分類され、さらにcNOSには神経型のnNOS(NOS1)と血管内皮型のeNOS(NOS3)が存在する。近年ではミトコンドリアにもNOSの存在が示された。
シクロオキシナーゼ2(COX2)
シクロオキシゲナーゼ2略称: COX-2)またはプロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ2は、ヒトではPTGS2遺伝子にコードされる酵素である[5]。COX-2はヒトに2種類存在するシクロオキシゲナーゼのうちの1つである。COX-2はアラキドン酸からプロスタグランジンH2(英語版)への変換に関与しており、炎症時に発現する。プロスタグランジンH2はプロスタサイクリンの重要な前駆体である。
リポキシナーゼ(5-LOX)
そしてホスホリパーゼA2
ホスホリパーゼA2 はグリセロリン脂質のsn-2位のエステル結合を加水分解する酵素の総称である。脂肪酸とリゾリン脂質を遊離する。アラキドン酸を遊離することで、炎症性のメディエーターであるプロスタグランジンやロイコトリエン合成の起点となる。
ヘムオキシナーゼ(HO-1)
ヘムオキシナーゼ(HO-1)は抗酸化・炎症作用など,細胞保 護作用と総称される様々な生理活性を有 し,生体の恒常性維持の一翼を担っている.実際,多様な 呼吸器疾患,炎症疾患,神経疾患の実験動物モデルにおい て,HO-1遺伝子導入療法や誘導療法の有効性が示されて いる1).また,ヒトの諸疾患におけるHO-1の役割について も情報が蓄積されつつある.本稿では最近の知見を踏ま え,私どもの研究結果を交えながら,特に炎症性疾患にお けるHO-1発現制御を中心に概説する