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胆汁は肝機能を活発にする栄養吸収剤であり、潤滑油です。
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消化・吸収
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(不足すると小腸での消化吸収が十分でなくなり、栄養素が不足する。)
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胆汁は一日に約1リットも分泌され、脂質や脂溶性ビタミンなどを乳化して消化・吸収しやすくしています。肝機能が低下して胆汁が十分作られなくなると、小腸での脂質や栄養素の消化吸収が悪くなり、水分のみ多く吸収されて、栄養素を取り逃がしてしまいます。吸収されない栄養素は、腐敗作用をおこし大便が悪臭を帯びるばかりでなく便秘の原因になってしまいます。
小腸から肝臓へ栄養素を十分供給できなくなるとエネルギー活動や免疫活動などに不可欠な栄養分を十分に含んだ血液を生産し、身体の各組織へ送ることができず、生命活動に支障をきたしてしまいます。
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排泄
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(不足すると有害物質が排泄できなくなり、肝臓内や体内に残ってしまう。)
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肝臓では食べ物と一緒に取り込んでしまった食品添加物やバイ菌など、まぎれ込んできた有毒物などを分解して、からだに悪影響を及ぼさないよう無毒化してくれています。
薬剤も疾患に対しては薬であっても肝臓にしてみれば有毒物の一種なので、一生懸命解毒します。お酒などアルコール類も同様で、腸から吸収されて肝臓に運び込まれたアルコールは、アセトアルデヒド(分解の過程で発生する毒素で二日酔いの犯人)という物質に変換され、解毒されます。
これらの有害物質が分解、解毒された残渣は胆汁によって体外へ排泄されますが、胆汁の量が十分でないと肝蔵内や、血液に混じって全身に送られ、身体不調の原因になってしまいます。
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消費
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(古い赤血球や中性脂肪を材料として消費できなくなる。)
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肝臓は古くなった赤血球やコレステロールを分解して胆汁を作り、その胆汁を十二指腸に送って食べた脂肪や脂溶性ビタミンの消化吸収を助けたりしています。
過食やアルコールの飲み過ぎ、薬物の副作用などによる脂肪肝など、肝機能の低下から胆汁が十分作られなくなったり、滞ったりしてしまうと古い赤血球のビリルビンや脂肪が消費されなくなってしまいます。
これらが肝蔵内に滞留するだけでなく、血液に流れ込んで動脈硬化の原因や黄疸の症状を招いてしまいます。
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便秘
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(胆汁の出が十分でないと便秘になりやすい。)
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便秘になる原因として、食事の量が少ない、食物繊維不足、水分不足、ストレスなどいろいろな理由がいわれていますが、身体の冷えや脂肪肝などで肝臓の機能が低下してしまうと胆汁の分泌が十分でなくなってしまいます。
本来、柔らかい便が、胆汁の不足によって硬くなってしまい、蠕動運動(腸が伸び縮みして便を押し出す)に支障をきたしてスムーズな排便が行われなくなります。
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